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日本で唯一全国の戦没英霊を仏式に合祀するという鳳翔山靖國寺。
その本堂の向かいにはビルマ国王から贈られたと伝えられる仏舎利が奉安された仏舎利塔がある。
参考:
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当寺の公式ウェブサイトによれば、この仏舎利は東京杉並の善福寺住職、田中一義師が当時のビルマ国王より贈られたものだという。師は戦後、太平洋戦争で戦死した日本人や現地の人々の慰霊供養のために40回以上ビルマへと渡航し、そしてその功績を称え、ビルマ国王が師に仏舎利を贈ったという。
また当寺の本尊はビルマから招来された釈迦牟尼仏である。
その話を聞いた師は深い感銘と縁を感じ、旧知であった前住職にこの仏舎利を奉って欲しいとの意向を示し、それに応える形で2007年(平成19年)この仏舎利塔が建立され仏舎利を奉ることとなった。
完成した仏舎利塔は重層の木造建築で、内部に入ることはできないが16点に及ぶ天井絵が見事であるという。1階部分が永代供養堂になっており、仏舎利と共に眠りにつける墓所は国内でもここ以外にはないのではないだろうか。
なお、本尊である釈迦牟尼仏の記事でも触れたようにビルマ最後の王朝であるコンバウン朝(Konbaung Dynasty)は第三次英緬戦争(the Third Anglo-Burmese War)により1886年に滅亡している。
仏舎利が贈られた時期にビルマ王朝は存在していないため、当然この仏舎利はビルマ国王から贈られたものではない。
正確なことはわからないが、田中一義師は陸軍士官学校の57期生で、南機関の元機関員とも面識があり1980年(昭和55年)には共にビルマを訪問している。その際にネウィン(Ne Win)とも会っており、この仏舎利もネウィンから贈られたものではないかと想像される。ただしこの1980年の訪問時に仏舎利を贈られたという記録は確認できなかった。
2022/01撮影
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