南蔵院の釈迦涅槃像（世界最大のブロンズ製涅槃像）

Address : 福岡県糟屋郡篠栗町大字篠栗1035



全長41m、高さ11m、重さ約300トン。
ブロンズ製としては世界最大と言われている涅槃像が福岡県の南蔵院に存在する。
1995年に完成したこの涅槃像は、胎内にミャンマーから贈呈された三尊者の仏舎利を祀る。


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南蔵院では長年にわたりミャンマーやネパールの子供たちのために、医療品などを送り続けていたという。
こうした厚意に対する返礼として、1988年にミャンマー仏教会議より釈迦、阿難、目連の三尊者の仏舎利（真骨）が贈呈され、その仏舎利を祀るためにこの涅槃像の建立が発願された。
三尊者の仏舎利を祀るに相応しいこの巨大な涅槃像は1995年5月に完成。そして同年10月に落慶式が開催された。この落慶式は戦後50年の戦没者慰霊を兼ねており、戦争と千人の僧（千僧）をかけ、式典には国内外から1,000人を超える僧が招かれ、大々的に執り行われた。もちろんミャンマーからの僧も50名が招かれて式典に参加している。

涅槃像の内部には入ることができ、ちょうど胸のあたりにある部屋に前述の仏舎利が祀られている（内部撮影不可）。
なお、一般的に涅槃仏は頭を北向き、顔は西向きとされることが多いが、こちらは頭を西向き、顔が南向きになっている。

参考：
チャウタージーパゴダの涅槃像：全長66m/高さ16m
ウィンセントーヤの涅槃像：全長183m/高さ28m
ワットポー（バンコク）の涅槃像：全長46m/高さ15m


この南蔵院、世界一の涅槃像とは別に、全国的に有名な理由がある。
当院第二十三世住職である林覚乗（はやしかくじょう）が、涅槃像の完成した翌月の1995年6月にドリームジャンボ宝くじで一等前後賞1億3千万円を当選させたのだ。またその10日後にはナンバーズ4で計560万円が当選。これ以外にも林住職の高額当選回数は30回以上を誇るという。
このため南蔵院はそのご利益に与るべく、宝くじの当選祈願や金運アップを願う参拝客が後を絶たないという。その需要に合わせ金運アップに関するグッズの販売にも力を入れている（上述の涅槃像胎内でしか購入できないものもある）。

余談だが林住職は第69代横綱白鵬関が所属する宮城野部屋の九州後援会名誉会長を務めており、その縁もあって宮城野部屋では2011年以降、九州場所の際には南蔵院にその宿舎を構えている。また2012年の白鵬関の九州場所優勝旗を篠栗町の総合健康保険福祉センター「オアシス篠栗」に寄贈している。


なお、南蔵院は篠栗四国霊場の総本寺で、高野山真言宗の別格本山でもあり、涅槃像以外にも見ごたえのある寺院である。


参考：
南蔵院（公式）