Royal Hotel (Ga Mone Pwint)

Address : 460 Merchant Road, Botahtaung Township, Yangon



歴史的な建造物が多く残るBogalay Zay RoadとMerchant Roadの角に位置する3階建ての白亜の建物は、植民地下のラングーンにおいて3大高級ホテルとして名を馳せたRoyal Hotelであった。
(*残りの2つはStrand HotelとMinto Mansionsで後者は現存せず。)
施工会社は広東系のAh Pawn & Company(1886年設立)。


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1904年に開業したロイヤルホテルはSaxton and Stewartによる経営で、ラングーンのホテルとしては最初にエレベーターを導入するなど、最新の設備を有し"the Only British Hotel in Town"の宣伝文句とともに多くの宿泊客のビルマ滞在に華を添えたという。
最大で125名の宿泊客を受け入れることができ、巨大な食堂やビリヤード室、自家発電による電気供給も可能で、屋上には広々とした庭があり、ラングーンの街と港を一望できたという。

1918年に経営者の1人であるRichard John Saxtonは引退し、以降はCharles Stewartにより経営が続けられた。
なお、1920年発刊の「ビルマ事情」にも同ホテルの名前が邦人が多く泊まるホテルとしてストランドホテルとともに紹介されている。

1942年に日本軍がラングーンを占領するまでは営業を続けていたことが確認できるが、それ以降に関しては情報がなく、独立後、この建物がどのように管理されていたかは不明で、再び歴史の表舞台に現れるのは半世紀以上が経った後となる。

1999年、現在ヤンゴン市内に5つのショッピングセンターを経営するGa Mone Pwint Company (1991年設立)は2号店としてかつてロイヤルホテルのあったこの地にGa Mone Pwintを開業する。
残念ながら開業にあたって大幅な改装を行っており、ポルチコやテラスも失われ、内部に関しては当時の面影を見つけることが困難となってしまっているが、それでも店内の賑わいに往時ラングーンを想像することができるかもしれない。








2018/12撮影


屋上
  1910年ごろ
"Twentieth Century Impressions of Burma"より



参考文献:
Twentieth Century Impressions of Burma: Its History, People, Commerce, Industries, and Resources

Arnold Wright
White Lotus Co Ltd




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