境内の目の前を鉄道が走ることでも有名なこのパゴダは、伝承によれば2500年以上前に建立されたという。
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仏陀(Gotama Buddha)へ初めて帰依した在家信者と言われているタプッサとバッリカ(Tapussa / Bhallika)の兄弟は、インドで仏陀と出会い、その髪の毛を8本もらい受けビルマへと戻っていった。
なお、この兄弟の出自に関しては諸説あるものの、このパゴダに残る伝承ではヤンゴン西にあるトワンテ村(Twante:တွံတေး )の出身と言われている。
8本の聖髪を携えビルマに戻る兄弟であったが、その道中に役人とナガーミンと呼ばれる蛇の王にそれぞれ2本ずつ奪われてしまい、ビルマに到着した時には4本しか残らなかった。
彼らは現在ボータタウンパゴダ(Botahtaung Pagoda)が建つ場所に到着し、時の王であるオッカラパ王(King Okkalapa)は1,000人の兵とともに彼らを迎えた。そして王に状況を説明するとともに聖髪の入った箱を渡したが、この際に王が箱を開けると不思議なことに4本しかないはずの聖髪が8本すべて揃った状態で入っていた。
この象の行動を何かの前触れではないかと考え、元に戻った聖髪が再びなくなってしまっていないかと不安に駆られたオッカラパ王は、聖髪の入った金の箱を開けて中を確認したが、髪の毛は8本のまま、変わらずに中に入っていた。
安心した王はこの地で7日間の式典を行い、記念碑を建立した。その後しばらくしてこの地にパゴダを建立し、金の箱(Shwe Kyote)を開けた(Pwint)パゴダとしてShwe Kyote Pwint Pagodaと名付けられ、これがこのShwebonpwint Pagodaの始まりとなった。
時代とともにこのパゴダは荒廃し忘れ去られてしまったが、イギリス植民地時代にタミル人仏教徒により偶然このパゴダが発見され、そして彼によって復興されたパゴダは現在の名称であるShwebonpwint Pagodaと名付けられることとなる。その後1928年に2人の高僧により大規模な改修が行われ現在の形になったと言われている。
以降現在に至るまで、オッカラパ王と二人の兄弟(Tapussa/Bhallika)に由縁あるパゴダとして地元の人々から厚い信仰を受け続けている。
なお、真偽は定かではないが1980年代中ごろにこのパゴダの影が5日間の間夜空に映り続けたという伝説も残っている。
参考文献:
River Books
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