英国植民地時代の建築物が多く残るヤンゴンにおいて、一際存在感を放つ1914年の建築。
設計者不明。
Sule Pagoda RoadとStrand Roadの角に位置し、Sule Pagoda Roadを正面に、Strand Road側には特徴的な塔が立つ、左右非対称の建築。
かつてはベンガル銀行(the Bank of Bengal)として、そして現在は国営のMyanma Economic Bank Branch 3として営業中。
ベンガル銀行の歴史は1806年まで遡る。
1806年に英領インド帝国最初の銀行としてカルカッタ銀行(the Bank of Calcutta)が設立され、1809年にベンガル銀行に名称変更。
1921年1月27日にボンベイ銀行(the Bank of Bombay:1840年4月15日設立)、マドラス銀行(the Bank of Madras:1843年6月1日設立)と合併しインド帝国銀行(Imperial Bank of India)に改称。
1955年4月30日にインドの中央銀行であるインド準備銀行(Reserve Bank of India)に国有化されインドステイト銀行(State Bank of India)となり現在に至る。同行は現在インド国内の銀行として最大規模。
なお、2016年10月インドステイト銀行はミャンマーに再進出することを発表した。
現在はUnion Financial Centre内で営業中。
State Bank of India, Yangon Branch
Room 01/03, Maha Bandoola Road, Union Financial Centre, Botahtaung Township, Yangon
Union Financial Centre
ベンガル銀行は1861年にラングーン(現ヤンゴン)支店を開業。
1914年以前もこの場所で営業を行っていたらしい。
1950年代にはスウェーデン領事館やBurma Match Company(1925年5月8日設立)といった会社の事務所もこの建物に入居していた。
1962年、ネウィン(Ne Win)によるクーデターにより政治体制が一変し、所謂「ビルマ式社会主義」を標榜することになる。
そのため翌1963年2月23日に全ての国内銀行の国有化が行われ、当時ビルマ国内に存在した14の外国銀行と10の地元銀行は"People's Bank of Burm"となる。なお、No.1-14が外銀に、No.15-24が地元銀行にそれぞれ振り分けられ、インドステイト銀行は"People's Bank of Burma No.8"となった。
その後1972年にPeople's Bank of Burmaは"Union of Burma Bank"に改称し、1975年の"Bank Act"によりUnion of Burma Bankは下記の四行に分割される。
1. Union of Burma Bank
2. Burma Economic Bank
3. Burma Foreign Trade Bank
4. Burma Agricultural Bank
1989年にビルマからミャンマーへの国名変更にともないMyanma Economic Bankと改称され、現在も国内の商業銀行として営業中。
現在の青と白の外観は2012年に塗り替えられたものでその他のMEB支店も同様の色となっている。
現在のState Bank of India |
Serindia Publications, Inc
Nordic Inst of Asian Studies
0 件のコメント:
コメントを投稿