ムガル帝国最後の皇帝、バハードゥル・シャー2世(Bahadur Shah II)の廟。
現在の建物はインド政府の支援により1994年に落成。
Shwedagon Pagodaの南門から南西に徒歩10分程度。
近くにはビルマ王朝最後の王、ティーボーの王妃スパラヤッの墓や国連事務総長U Thantの廟もあるので併せて訪問したい。
定休日はないが毎週金曜日は礼拝があるため避けたほうが無難。
バハードゥル・シャー2世は1775年10月24日、第16代皇帝アクバル2世の次男としてデリー城(レッドフォート)にて誕生。
1837年に62歳でムガル帝国第17代皇帝として即位。
当時既に王朝は衰退しており、ムガル王朝の権力はデリー周辺にしか及んでいなかった。
1857年5月、インド大反乱(セポイの乱)の最高指導者として擁立されるが、あまり反乱軍に協力的ではなく、同年9月にはイギリスに投降。
1858年、ビルマのラングーン(現ミャンマーのヤンゴン)に一族と共に流刑、これをもって17代300年以上続いたムガル帝国は滅亡となる。
1862年11月7日ラングーンにて没。享年87歳。
ラングーンでは英国人のNelson Daviesの庇護下にて生活。
実際の墓所についてはイギリスにより秘匿されたため、埋葬された場所を予想して作られたのが地上階の墓。1991年の工事の際にオリジナルの墓と思われるものが発掘されたため、地下に改めて整備された。
地下がバハードゥル・シャー2世のオリジナルの、地上階は手前から、バハードゥル・シャー2世・妻Zinat Mahal(1886年7月17日没)・孫娘の墓。
現在でもインド・パキスタン・バングラデシュの要人がミャンマー訪問をする際は立ち寄る定番の場所となっており、廟内にも訪問時の写真が多数展示してある。
また、詩人としても有名で雅号はZafar。
私はだれの光でもない
だれの心の芳香でもない
わたしはだれの役にも立たない
ただひと握りの土、そんなものだ
Neither light for eyes, nor solace for heart
Of use to none, I am a fistful of dust
(英訳:Yasmeen Hameed)
2015年前後に外壁の塗り直しを行った。
個人的には前のほうが好み。
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